第35回神奈川県理学療法士学会 学会長
有限会社 訪問看護リハビリテーションネットワーク
理学療法士 大森 豊
今から30年前、私は臨床1年目の年に神奈川県理学療法学会で発表を行っている。当時は先輩の操り人形のようにして演題をエントリーし、緊張しながら発表を行ったのを記憶している。今から考えたら新人時代にそのような貴重な経験をさせてもらい学術活動をするのが当たり前だという概念を植え付けてくれた先輩方に感謝している。
理学療法士が少ない時代には、理学療法士であることが重要であったが、たくさんの理学療法士が存在する今は個々の能力を評価される時代に入っている。私は理学療法士を雇用する立場でもあるが、中途採用の職員を選定する場合に業績というのを重要視せざるを得ない。面接のみではその人の能力は把握できないからである。職歴、研究業績、社会貢献(士会活動など)の経歴はその方の能力の目安になる。その観点からも自分の売りを作るためにも学会発表などを行うことは重要であると考えている。過去最多の演題が集まった本学会では演題募集にご協力いただきました管理者の方々と演者の方々には感謝すると共に期待している。将来、この学会に発表して良かったと感じてくれる時がくると信じている。
今回のテーマは“神奈川で育む理学療法士モデル”である。個人的には若い世代にこそ個性的な方と巡り会い自由な発想で活躍するような理学療法士が育って欲しいと考えている。今回、登壇される方々は個性的な活動をされており、若い理学療法士の見本なる活動をされている。これからの世代の方々にとって刺激的なお話しを聞くことが出来るのではないかと思っている。
運営委員一同、1年間に渡って会員ファーストで様々な企画に取り組んできた。多くの方の参加を期待すると共に神奈川県理学療法士会の底力を感じていただきたいと思っている。